[年中無休]新宿区 市ヶ谷・牛込の動物のかかりつけ医【市ヶ谷動物医療センター】

ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

目次


犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)


クッシング症候群とは、腎臓のそばにある副腎から出るコルチゾールというホルモンの過剰分泌により身体へ悪影響を与える疾患で、犬でよく見られるホルモン異常の病気です。
コルチゾールとは、生命維持に必要不可欠なホルモンの一種で、脳下垂体から分泌されるA C T H(副腎皮質刺激ホルモン)が副腎を刺激し、副腎から分泌されます。
クッシング症候群の9割以上が下垂体腫瘍、1割は副腎自体の腫瘍によるものと言われています。脳下垂体に腫瘍ができてしまうと過剰分泌されたA C T Hが副腎を刺激し、結果コルチゾールの過剰分泌につながり、また副腎自体が腫瘍化することでもコルチゾールの過剰分泌を起こします。

症状としては
・水をたくさん飲み、おしっこを沢山する
・動きたがらなくなる
・お腹がぽっこりする
・食欲が増す
・皮膚や被毛のトラブル
 ➢ 毛が抜ける
 ➢ 皮膚が黒っぽくなる
 ➢ 皮膚が薄くなる
 ➢ 皮膚が炎症を起こす
などが挙げられます。
診断は血液検査や尿検査に加え、超音波やC T、M R Iといった画像を使って行います。
治療はお薬を飲ませる内科療法、放射線治療、腫瘍を取り除く外科療法があります。


犬のクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)対して内科治療を行った症例


今回はクッシング症候群と診断され、内科的治療を行っている症例をご紹介します。
18歳のミニチュアダックスフント、去勢済み男の子。
数年前より外耳炎や皮膚炎を繰り返しており、血液検査ではA L P上昇、超音波検査では副腎の腫大が見られ、A C H T刺激試験にて、血液中のホルモン測定を行い、クッシング症候群と診断しました。
その後、アドレスタン(トリロスタン)と呼ばれるお薬を飲み始め、皮膚炎や脱毛が改善しました。
投薬前の状態
投薬開始後1ヶ月
投薬開始後1.5ヶ月


病気が進行すると免疫力の低下により、膀胱炎や皮膚炎、糖尿病を併発することがあります。
また夜泣きする、元気がない、毛が抜けてきた、疲れやすくなったなどといった加齢によるものだと見過ごしてしまうこともあるので注意が必要です。
何かいつもと違うかな、少しでも気になることがあれば、お気軽にご相談ください。



執筆担当:獣医師 糸山麻衣