[年中無休]新宿区 市ヶ谷・牛込の動物のかかりつけ医【市ヶ谷動物医療センター】

ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

目次


脳出血、血腫について


動物も高齢になってくると血管がもろくなり脳で出血することがあります。脳の血管が破れる理由には血液凝固の異常(血が止まりにくい状態)や糖尿病、高血圧などの基礎疾患が隠れていることがありますが、動物では未だ原因が不明なことが多いです。
破れた血管の太さや場所により症状は様々ですが、発作や麻痺、意識混濁などが生じることがあります。
脳出血の検査にはMRI検査が必要であり、特に同じく高齢の動物で発生の多い脳腫瘍との鑑別が必要となります。同じような症状を生じるため、MRI検査をしないで出血か腫瘍かを判断することはできません。
動物の場合は、小さな脳出血、血腫であれば手術は必要のないことが多く、時間とともに良くなる可能性が高い病気です。一方、脳腫瘍は時間とともに悪くなる病気であり、治療には手術や放射線治療が必要となります。
出血と腫瘍は全く反対の経過となることが多いですので、早期の検査が非常に重要となります。いつもと様子が違う、発作が生じた、うまく歩けないなどの症状が出た場合にはすぐにご相談ください。

脳出血、血腫に対して内科治療を行った症例


猫 16歳 意識レベル低下にて当院に来院されました。
脳の症状が強く出ていたため、状態を安定させたのちMRI検査を実施しました。
MRIでは視床と呼ばれる脳の領域に巨大な血腫を生じていました(画像の矢印で囲まれた部分)。本来、この大きさの血腫は手術で取り除くことが望ましいのですが、できた場所が悪く手術できない部分でした。血腫のため、自然と吸収され小さくなることが予測されたため、点滴と脳を保護する薬で治療を継続しました。
1週間の入院治療の後、意識は改善し、無事に退院することができ、ご自宅での治療を継続していただくこととなりました。
MRI画像。T2*強調画像と呼ばれる特殊な撮影で血腫や出血の診断をします。


執筆担当:獣医師 武藤陽信