ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。
猫の慢性歯肉口内炎とは
猫ちゃんの口内炎、とりわけ喉の奥まで赤く腫れる難治性口内炎は、複数の原因が複雑に絡み合って起こります。
①免疫の過剰反応
歯に付着したわずかな歯垢(細菌)に対して、体が過剰に攻撃を仕掛けてしまい、自分の粘膜まで激しく傷つけてしまいます。
②ウイルス感染の関与
猫カリシウイルスや猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)、猫白血病ウイルスなどの感染が背景にあることがあります。
このように、根本的な原因がお口の中や免疫にあるため、自然治癒することはほとんどなく、適切な治療を行わない限り痛みはずっと続いてしまいます。
【症状】
一般的に重度の痛み、食欲低下、体重減少、飲水量の低下、著しいQOL低下、流涎、被毛の汚れが認められる
【治療方法】
「口腔内微生物の絶対数を減らすこと」が治療の方針となります。
したがって治療方法は以下の3点です
①外科手術(主流)
全臼歯抜歯や全顎抜歯を主に実施します
ただし猫ちゃんの様子や口内炎の範囲、重症度により抜歯範囲を変更することがある
治療奏功率は、全臼歯抜歯が60%,全顎抜歯が80~90%と言われています
②内科治療(麻酔リスクが高いなどの理由による選択)
インターフェロン製剤の口腔内塗布やステロイド剤投与、痛みに対しての対症療法を実施します
③再生医療
現在様々な疾患に適用となっている最新の治療方法です
【口内炎治療のポイント!】
①自宅での歯磨き
歯磨きをすることで歯石がつきにくくなるだけでなく、定期的に口腔内のチェックができ異変にいち早く気がつくことができます
②早期発見
定期診察により初期段階から見つけていきましょう
③早期治療介入
内科治療で引き延ばさず必要に応じて外科手術をご検討ください
病変部が拡大する前の早期に外科治療に踏み切ることで、高い治療成績が期待できます
手術前の口腔内
全臼歯抜歯直後の口腔内(糸は吸収される糸を使用)