[年中無休]
牛込柳町駅より徒歩約3分・新宿区市ヶ谷
【市ヶ谷動物医療センター】

ここでは特徴的な症例について、一部をご紹介いたします。
※手術の写真を掲載しておりますので、苦手な方はご注意ください。
小滝橋動物病院グループ全体の外科症例件数については、>こちらをご参照ください。

犬の僧帽弁閉鎖不全症

僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)は、心臓の左心房と左心室の間にある「僧帽弁」がしっかり閉まらなくなる病気です。弁がうまく閉じないと、血液が逆流して心臓や肺に負担がかかるようになります。

僧帽弁粘液腫様変性は、僧帽弁閉鎖不全症の原因となる僧帽弁の構造的異常です。変性により僧帽弁は変形・脆弱化し、閉鎖不全や腱索断裂が生じる場合があります。
中高齢の小型犬によく発生します。

[診断]

  • 聴診:心雑音を確認
  • 心臓エコー(超音波検査):逆流有無と心臓負担を評価 [確定診断の検査]
  • 胸部レントゲン:心臓の大きさや肺の状態の評価
  • その他:心電図、血圧、血液検査

病状の進行度は以下の5段階で評価します。

  • ステージA:僧帽弁閉鎖不全症の好発犬種(チワワ、トイプードル、ポメラニアン、キャバリアなど)
  • ステージB1:逆流はあるが心拡大はなし
  • ステージB2:逆流と心拡大あり [強心剤を開始]
  • ステージC:心不全症状あり [利尿剤など追加薬剤が必要]
  • ステージD:治療抵抗性の心不全

ステージB2から投薬治療を開始することで心不全発症までの期間や生存期間の延長が期待できます。


[初期症状]

  • が増える(ガチョウのような咳)
  • 運動を嫌がる、疲れやすい
 

[心不全症状]

  • 夜眠れず落ち着かない
  • 呼吸が速く(40回/分以上=15秒で10回)、苦しそうになる
  • 舌が青くなる、チアノーゼ
  • 咳と一緒にピンク色の泡を吐く
  • 意識がなくなる、虚脱・失神

心不全症状が出た場合は、緊急対応が必要です。


[治療方法]

治療の主軸は2種類の薬剤です

  • 強心薬:心臓の働きを助ける
  • 利尿薬:心不全時に余分な水分を尿として排出、心臓への負担軽減

必要に応じて血圧降下薬、抗不整脈薬などの薬剤を追加することもあります。

近年では心臓外科手術で僧帽弁・腱索を修復する方法もあり、良好な経過では投薬不要になるケースもあります。
[小滝橋動物病院グループ心臓外科で実施可能]



「飼い主様・ご家族様へのポイント」

  • 定期的な健康診断で早期発見・経過観察が重要となります。
  • 呼吸の速さや咳の変化に注意
  • 心不全のサインが出たらすぐ動物病院へ